○利根町有害鳥獣捕獲許可事務実施要綱

平成25年5月21日

告示第27号

(趣旨)

第1条 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号。以下「法」という。)第9条の規定に基づく有害鳥獣の捕獲に係る捕獲許可事務のうち,茨城県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例(平成11年茨城県条例第44号)に定めるところにより利根町が処理することとされたものの施行に関し,法,鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行規則(平成14年環境省令第28号。以下「規則」という。)及び利根町鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行細則(平成18年利根町規則第27号。以下「細則」という。)に定めるもののほか,必要な事項を定めるものとする。

(有害鳥獣捕獲の許可)

第2条 有害鳥獣捕獲のための捕獲許可は,鳥獣による生活環境,農林水産業又は生態系に係る被害(以下「被害等」という。)の状況及び防除対策の実施状況を把握し,被害等が現に生じ,又は生じるおそれがあり,原則として,防鳥網又は防護柵の設置,忌避剤の散布,追い払い等の防除対策によっても被害等が防止できないと認められるときに行うものとする。

2 ミヤマガラス,ハシブトガラス,ハシボソガラス,ドバト及びハクビシン以外の鳥獣については,被害等の生じる例が極めて少ないことから,これらの鳥獣についての有害鳥獣捕獲を目的とした捕獲許可は,特に慎重に取り扱うものとする。なお,移入鳥獣による被害等の防止を図る場合においては,当該移入鳥獣を根絶又は抑制するため,積極的な有害鳥獣捕獲を図るものとする。

3 前2項の規定にかかわらず,町長は,次の各号のいずれかに該当する場合は,許可をしないものとする。

(1) 捕獲後の処置の予定に照らして,明らかに捕獲の目的が有害鳥獣捕獲ではないと判断されるとき。

(2) 捕獲等又は採取等によって特定の鳥獣の地域個体群に絶滅のおそれを生じさせ,若しくは絶滅のおそれを著しく増加させるなど鳥獣の保護に重大な支障を及ぼすおそれのあるとき。ただし,人為的に移入された鳥獣により生態系に係る被害が生じている地域又は新たに生息が認められ今後生態系に係る被害が予想される地域における当該鳥獣による当該地域の生態系に係る被害を防止する目的で捕獲等又は採取等をする場合はこの限りでない。

(3) 鳥獣の生息基盤である動植物相を含む生態系を大きく変化させるなど,捕獲等又は採取等によって生態系の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあるとき。

(4) 捕獲等又は採取等に際し,住民の安全の確保や社寺境内,墓地における捕獲等を認めることにより,それらの場所の目的や意義の保持に支障を及ぼすおそれがあるとき。

(5) 銃猟禁止区域内で銃猟を行う場合であって,銃猟によらなくても捕獲等の目的が達せられる場合又は銃猟禁止区域内における銃猟に伴う危険の予防若しくは法第9条第3項第4号に規定する指定区域(以下「指定区域」という。)の静穏の保持に著しい支障が生じるおそれがあるとき。

4 被害等のおそれがある場合に実施する予察による有害鳥獣捕獲(予察捕獲)は,過去5年間の鳥獣による被害等の発生状況及び生息状況について,地域の実情に応じ,野生鳥獣の専門家等の意見を聴取しつつ,調査及び検討を行い,鳥獣の種類別,四半期別及び地域別による被害発生予察表(様式第1号)を作成し,これに基づき,計画的に捕獲を行うことにより生息数を低下させる必要があるほど強い害性が認められる場合に限り許可するものとする。

(許可対象者)

第3条 有害鳥獣捕獲の許可を受けることができる者は,次に掲げる者とする。

(1) 個人(被害者又は被害者から依頼のあった者)

(2) 法第9条第8項の規定により環境大臣の定める法人のうち,次に掲げる法人(以下「法人」という。)

 農業協同組合

 農業共済組合

 漁業協同組合

2 有害鳥獣捕獲を実施しようとする者(以下「捕獲実施者」という。)が法人の場合にあっては,次に掲げる有害鳥獣捕獲の実施体制(以下「捕獲隊」という。)を整備しなければならない。

(1) 捕獲隊の数は,原則として1隊とする。

(2) 捕獲隊には,隊を代表し,隊員を統括する隊長及び隊長を補佐する副隊長を選任するものとする。

(3) 捕獲隊の構成員は,有害鳥獣の生息状況,行動範囲及び捕獲頭数等を考慮し,おおむね20人以内とする。

(4) 捕獲隊長は,茨城県猟友会取手支部の分会長(以下「分会長」という。)を充てるものとする。

3 有害鳥獣捕獲に従事する者(以下「捕獲従事者」という。)は,目的とする鳥獣を安全かつ適切に捕獲することができるものとし,関係法令,鳥獣の種類,捕獲方法及び捕獲の実施区域の状況等に精通し,次に掲げる要件を備えているものとする。

(1) 利根町内に居住している者であること。ただし,被害等の発生状況に応じて,隣接する市町村と共同して捕獲(以下「共同捕獲」という。)する必要があると支部長又は分会長が判断し,隣接する市町村の長及び隣接する市町村の猟友会の支部長又は分会長と協議が整ったときは,この限りでない。

(2) 申請日前5年以上の狩猟歴を持ち,かつ,3年以上継続して狩猟者登録を受けている者であること。ただし,申請日前1年間に当該申請の捕獲方法に該当する狩猟免許を受けている者であって,その者の所有する果樹園等において有害鳥獣捕獲を行う場合にあっては,この限りでない。

(3) 同条第1項の場合において,銃器を使用する方法にあっては第1種銃猟免許を所持している者(空気銃を使用する場合は,第1種銃猟免許,又は第2種銃猟免許を所持している者)とし,銃器の使用以外の方法にあっては,網漁免許又はわな猟免許を所持している者とする。ただし,個人による有害鳥獣捕獲(以下「個人捕獲等」という。)の場合であって,被害等を受けた者の住宅の敷地内等排他的に管理できる区域において,アライグマ又はハクビシンを対象として捕獲箱を使用するときは,この限りでない。

(4) 過去において狩猟事故や違反がなく,人格円満な者であること。

(5) 捕獲依頼に応じて随時捕獲活動に従事することができ,かつ,狩猟者保険等に加入しており,狩猟事故による損害賠償能力を備えている者であること。

(6) 法人が実施する捕獲隊による共同捕獲の場合は,捕獲区域の所轄猟友会の支部長(文会制を置く支部にあっては分会長)が推薦する者であること。

4 前項で規定する捕獲従事者については,「社団法人茨城県猟友会有害駆除協力基準」を踏まえ,支部長又は分会長が選任するものとする。

5 捕獲実施者は,被害等の発生状況に応じて,共同捕獲又は単独捕獲による捕獲方法を適切に選択しなければならない。

(許可の要件)

第4条 町長が有害鳥獣捕獲の許可を行うものは,かすみ網を使用する方法以外の捕獲方法を用いて,カルガモ,キジバト,ヒヨドリ,ニュウナイススズメ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ドバト,ノウサギ,タヌキ,キツネ,ハクビシン,アライグマ,カワウ,イノシシ,ニホンジカ,ヌートリア,ノイヌ又はノネコを捕獲しようとする場合で,かつ,当該鳥獣により現に被害等が発生し,又はそのおそれのある場合とする。

(捕獲数)

第5条 捕獲する鳥獣の数は,被害等の防止及び軽減の目的を達成するための必要最小限の数(羽,頭)とする。

(捕獲の時期及び日数等)

第6条 有害鳥獣捕獲を実施する時期は,被害等が生じている時期のうち最も効果的に実施できる時期とする。ただし,被害等の発生が予察される場合等特別な事由が認められる場合は,この限りでない。

2 有害鳥獣捕獲の許可日数は,原則として,銃器を使用する場合にあっては1月以内とし,銃器の使用以外の方法による場合にあっては3月以内とする。

3 狩猟期間及び狩猟期間前後15日間は,登録狩猟(法第11条第1条第1号の規定に基づき行う狩猟鳥獣の捕獲等をいう。)又は狩猟期間の延長と誤認されるおそれがあるため,原則として許可しないものとする。

4 第4条に規定する有害鳥獣捕獲対象以外の鳥獣の繁殖に支障があると判断される期間は,特別の場合を除き許可しないものとする。

(捕獲の実施区域)

第7条 有害鳥獣捕獲の実施区域は,被害等の発生状況に応じ,捕獲対象鳥獣の行動圏域を踏まえ,被害等の発生地域及び隣接地等を対象とし,その範囲は捕獲効果をあげられる必要最小限の区域とする。この場合において,第3条第1項第1号に規定する個人捕獲等の場合は,被害者の住宅や果樹園等の排他的に管理できる区域とする。

2 集団渡来地及び集団繁殖地と生態系の保護を図ることが必要な地域においては,原則として許可しないものとする。

3 鳥獣保護区又は休猟区における捕獲の許可は,住民に対する危険防止,違法捕獲の疑惑及び捕獲対象鳥獣以外の鳥獣への悪影響等のおそれのないよう特に慎重に取り扱うとともに,鳥獣の保護管理の適正な実施が確保されるよう行うものとする。

4 囲い及び作物等がある土地等における捕獲については,占有者等の同意を,猟区における捕獲については,猟区設定者の承認を得るものとする。

(捕獲の方法)

第8条 有害鳥獣捕獲の方法は,従来の捕獲実績を考慮し,規則第45条に危険猟法として規定されている手段以外で最も効果のある方法によるものとする。ただし,安全性の確保が可能な方法であって,法第37条の規定による環境大臣の許可を受けたものについては,この限りでない。

2 個人捕獲等の場合は,銃器以外の方法に限るものとする。

3 空気銃を使用した捕獲は,対象を負傷させた状態で取り逃がす危険性があるため中・小型鳥類に限るものとする。

4 鉛製銃弾を対象とした法第15条第1項に基づく指定猟法禁止区域及び第12条第1項又は第2項に基づき鉛製銃弾の使用を禁止している区域にあっては禁止された鉛製銃弾の使用は,許可しないものとする。また,猛禽類等の鉛中毒を防止するため,鳥獣の捕獲に当たっては,鉛が暴露する構造・素材の装弾は使用しないよう努めるものとする。

5 有害鳥獣捕獲の対象となる鳥獣の嗜好する餌を用いた捕獲方法を用いる場合は,被害等の発生の遠因を生じさせないようにするものとする。

6 銃器を使用する場合は,法第38条により禁止されている時間及び場所等については,許可しないものとする。

(捕獲の依頼)

第9条 法人の長は,有害鳥獣による被害等が発生し,又は被害者から捕獲の依頼を受け,鳥獣による被害等を調査した結果,捕獲を行う必要があると認めた場合は,速やかに有害鳥獣捕獲依頼書(様式第2号)により,捕獲隊長に従事依頼するものとする。

(許可の申請)

第10条 捕獲実施者は,細則第2条に定める鳥獣捕獲等許可申請書(以下「申請書」という。)に被害発生状況(様式第3号),捕獲実施区域図及び有害鳥獣捕獲依頼書を添付し,町長に提出するものとする。この場合において,捕獲実施者が法人で,かつ,従事者証の交付を申請するときには,細則第3条に定める従事者証交付申請書と併せて提出するものとする。

(許可の決定)

第11条 町長は,前条の規定による申請書を受理したときは,現地調査等により被害状況及び鳥獣の生息状況等の把握に努めた上,適当と認められるときは,許可を決定するものとする。この場合において,鳥獣の保護,生態系の保護又は住民の安全の確保及び指定区域の静穏の保持のため制限が必要と認められる場合は,期間の限定,区域の限定,捕獲の方法の限定,鳥獣の種類及び数の限定のほか捕獲物の処理の方法,捕獲等又は採取等を行う区域における安全の確保・静穏の保持,捕獲を行う際の周辺環境への配慮,猟具への標識の装着などについて条件を付するものとする。

2 町長は,第1項の規定に基づき捕獲の許可を決定したときは,鳥獣捕獲許可処理簿(様式第4号)にその内容を記載し,整理するものとする。

(許可書等の交付)

第12条 町長は,捕獲の許可を決定したときは,申請者に許可証(様式第5号)の鳥獣の種類ごとに交付するものとする。この場合において,申請者が法人の場合であって,従事者証の交付を申請した場合には,従事者証(様式第6号)を併せて交付するものとする。

2 町長は,法人に第1項に定める許可証及び従事者証を交付するときは,法人の長に対し,次に掲げる事項を指導するものとする。

(1) 捕獲の実施日以外の日においては,従事者証を預かり保管すること。

(2) 捕獲等事業指示書(様式第7号。以下「指示書」という。)を従事者に交付すること。

(3) 鳥獣捕獲従事者台帳(様式第8号)を整備すること。

(捕獲の実施及び報告)

第13条 町長は,許可を受けて有害鳥獣捕獲を行う者に対し,捕獲に伴う錯誤捕獲や事故の発生防止について万全の措置を講じさせるとともに,捕獲実施前に地域住民等に対し周知徹底を図らせるものとする。

2 町長は,被害等の発生状況に応じて,広域的に捕獲することが望ましい場合は,隣接市町村と共同して実施するものとし,捕獲の効率化,捕獲回数の減少及び捕獲期間の短縮等を図らせるものとする。

3 町職員又は鳥獣保護員は,捕獲の実施に当たっては,原則として,現地立会いを行い,現場での指導に努めるものとする。

4 町長は,捕獲の実施に当たり,捕獲隊長に短時日に最大の効果を上げるよう捕獲隊を配置させるとともに,危険防止及び法令違反の予防等の指導を行わせるものとする。

5 町長は,捕獲を行う者には,必ず許可証又は従事者証を携帯させるとともに腕章(様式第9号)を付けさせるものとする。銃器を使用する場合には,併せて銃砲刀剣類所持等取締法(昭和33年法律第6号)第7条に規定する銃砲所持許可証を携帯させるものとする。

6 捕獲隊長は,隊員の出欠,捕獲用具,従事者証及び所持許可証等の確認をするものとし,併せて従事者証及び指示書の返納の取りまとめを行うものとする。

7 町長は,捕獲を行う者が銃器以外の猟具を用いて捕獲を実施する場合は,使用する猟具ごとに,住所,氏名,電話番号,許可年月日,許可番号及び捕獲目的並びに許可有効期間を記載した標識(様式第10号)の装着等を行うよう指導するものとする。この場合において,標識の材質や大きさは,各猟具に適したものとする。

8 わなにかかった鳥獣を確実に捕殺するために銃器を使用してとどめを刺すことについては,次のすべてに該当する場合に限るものとする。この場合において,町長は,跳弾による事故等が発生するおそれが高いことから,銃砲刀剣類所持等取締法等の関係法令を遵守し,銃器の使用は必要最小限度に止めるなど,事故等の発生防止に細心の注意を払うよう捕獲実施者に指導するものとする。

(1) くくりわな等鳥獣の動きを確実に固定できない構造のわなに鳥獣がかかった場合

(2) わなを仕掛けた者の同意に基づき行われる場合

(3) 銃器の使用に当たっての安全性が確保されている場合

(通知)

第14条 町長は,許可処分したときは,茨城県県南県民センター長,取手警察署長,鳥獣保護員,及び捕獲従事者が所属する猟友会の支部長に,有害鳥獣捕獲許可について(様式第11号)により通知するものとする。

(許可証等の返納及び報告)

第15条 捕獲の許可を受けた者は,許可期間が終了した場合又は許可の効力が失われた場合は,30日以内に許可証及び従事者証を町長に返納するものとする。

2 捕獲実施者が法人の場合は,捕獲従事者に捕獲結果を指示書の捕獲等報告欄に記入させるとともに,従事者証を添えて捕獲実施者の代表者に返納させるものとする。この場合において,当該代表者は,従事者証を町長に返納するものとする。

(捕獲物の処理)

第16条 町長は,捕獲物等については,鉛中毒事故等の問題を引き起こすことのないよう,原則として持ち帰ることとし,やむを得ない場合は生態系に影響を与えないような方法で埋設する等適切に処理し,山野に放置することのないよう指導するものとする。(適切な処理が困難な場合又は生態系に影響を及ぼすおそれが軽微である場合として規則第19条で定められた場合を除く。)更に捕獲物等が,鳥獣の保護管理に関する学術研究,環境教育等に利用できる場合は努めてこれを利用するよう指導するものとする。なお,捕獲した個体を生きたまま譲渡しようとする場合は,飼養登録の手続を指導するものとする。また,捕獲物等は,違法なものと誤認されないように指導するものとし,捕獲個体を致死させる場合には,できる限り苦痛を与えない方法によること。

(捕獲情報の収集)

第17条 町長は,捕獲実施者に対し,許可証を返納させる際には,捕獲場所,捕獲数,処置の概要等について報告を行わせるものとする。また,鳥獣の保護管理の適正な推進を図る上で必要な資料を得るため適当と認める場合には,捕獲個体の種類ごとに,捕獲地点,日時,種名,性別及び捕獲物の処理状況等についての報告を,必要に応じて写真又はサンプルを添えさせるなどして,捕獲実施者に対し求めるものとする。この場合において,当該報告の内容については,必要に応じて学術研究等に利用するなど,地域の実情に合わせて有効利用について考慮するものとする。

(町に関する準用規定)

第18条 第3条第2項第3条第3項第6号第9条第12条及び第15条第2項の規定は,利根町が捕獲隊を整備し,捕獲を実施しようとする場合について準用する。

(補則)

第19条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は,町長が別に定める。

附 則

この告示は,公表の日から施行する。

附 則(令和2年告示第6号)

この告示は,令和2年4月1日から施行する。

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利根町有害鳥獣捕獲許可事務実施要綱

平成25年5月21日 告示第27号

(令和2年4月1日施行)