○利根町認知症初期集中支援推進事業実施要綱

平成29年1月30日

告示第3号

(趣旨)

第1条 この要綱は,高齢者等が認知症になっても本人の意思が尊重され,できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けられるために,認知症の人及びその家族に早期に関わる認知症初期集中支援チーム(以下「支援チーム」という。)を配置し,早期診断・早期対応に向けた支援体制を構築するための利根町認知症初期集中支援推進事業(以下「推進事業」という。)の実施に関し,必要な事項を定めるものとする。

(実施主体)

第2条 推進事業の実施主体は,利根町(以下「町」という。)とする。ただし,事業運営が確保できると町長が認とめる団体等に推進事業の一部を委託して実施することができる。

2 支援チームは,利根町地域包括支援センターに設置する。

(支援チームの組織)

第3条 認知症初期集中支援チーム員(以下「チーム員」という。)は,第1号の要件を満たす専門職2名以上及び第2号の要件を満たす専門医1名の3名以上をもって編成する。

(1) 次の要件をすべて満たす者2名以上とする。

 保健師,看護師,作業療法士,精神保健福祉士,社会福祉士,介護福祉士等の医療保健福祉に関する国家資格を有する者

 認知症ケア実務経験3年以上又は在宅ケア実務経験3年以上を有する者

 国が別に定める認知症初期集中支援チーム員研修を受講し,試験に合格した者

(2) 日本老年精神学会若しくは日本認知症学会の定める専門医又は認知症疾患の鑑別診断等の専門医療を主たる業務とした5年以上の臨床経験を有する医師のいずれかに該当し,かつ,認知症の確定診断を行うことのできる認知症サポート医である医師とする。ただし,次の要件のいずれかに該当する者は,この限りではない。

 日本老年精神学会若しくは日本認知症学会の定める専門医又は認知症疾患の鑑別診断等の専門医療を主たる業務とした5年以上の臨床経験を有する医師であって,5年以内に認知症サポート医研修を修了する見込のある者

 認知症サポート医であって,認知症疾患の診断及び治療に5年以上従事した経験を有する者。ただし,認知症疾患医療センター等の専門医と連携を図っている場合に限る。

(支援チームの活動等)

第4条 支援チームは,家族等の相談等により認知症が疑われる人,認知症の人(以下「訪問支援対象者」という。)及びその家族を訪問し,観察,評価及び家族支援等の初期の支援を包括的,集中的に行い,自立生活に資する支援を実施する。

2 支援チームは,かかりつけ医,認知症疾患医療センター,認知症サポート医,介護サービス事業者及び地域包括支援センターなど関係機関(以下「関係機関」いう。)との連携し,情報を共有することができる体制を確保する。

(チーム員の役割)

第5条 前条第1号に規定するチーム員は,目的を果たすために訪問支援対象者の認知症の包括的観察及び評価に基づく初期集中支援を行うための訪問活動を行う。

2 前条第2号に規定する専門医は,他のチーム員を後方支援し,認知症に関して専門的見識から指導及び助言等を行う。また,必要に応じてチーム員とともに訪問して相談に応需する。

3 訪問する場合のチーム員数は,2名以上とする。

(訪問支援対象者の基準)

第6条 訪問支援対象者は,40歳以上で,在宅で生活しており,かつ,認知症が疑われる人又は認知症の人で,次の各号のいずれかの要件に該当する者とする。

(1)  医療サービス若しくは介護サービスを受けていない者,又は中断している者で次のいずれかに該当する者

 認知症疾患の臨床診断を受けていない者

 継続的な医療サービスを受けていない者

 適切な介護保険サービスに結びついていない者

 診断された介護保険サービスが中断している者

(2) 医療サービス又は介護サービスを受けているが認知症の行動・心理症状が顕著なために,対応に苦慮している者

(支援チームの業務)

第7条 支援チームは,次の各号に定める業務を行うものとする。

(1) 支援チームの普及啓発に関すること。

(2) 認知症初期集中支援の実施に関すること。

(3) 支援チーム検討委員会への報告に関すること。

(4) その他認知症初期集中支援の実施に必要な事項に関すること。

(支援チーム検討委員会)

第8条 町は,支援チームの設置及び活動状況について検討し,当該活動を行う地域の関係団体と一体的に推進事業を行うために支援チーム検討委員会(以下「検討委員会」という。)を設置する。

2 検討委員会の構成員は,利根町高齢者保健福祉・介護保険運営協議会要綱(平成10年利根町告示第6号)第3条に規定する利根町高齢者保健福祉・介護保険運営協議会委員と兼ねるものとする。

(守秘義務)

第9条 チーム員は,業務で知り得た秘密及び個人情報を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(委託団体等に対する調査等)

第10条 町長は,第2条ただし書の規定により推進事業を委託したときは,委託団体等に対し,推進事業の委託に係る実施状況その他の必要な報告を求め,必要と認める場合は調査を行うことができるものとする。

2 委託団体等は,町長が行う報告及び調査に協力しなければならない。

3 町長は,調査の結果,適切な事業運営が確保されていないと認めるときは,一定の期間の猶予を設けて,事業運営の改善を求めることができる。

4 前項の措置を行っても事業運営の改善がされないと認める場合は,推進事業の委託を解除するものとする。

(庶務)

第11条 支援チームの庶務は,利根町地域包括支援センターにおいて処理する。

(補則)

第12条 この要綱に定めるもののほか,推進事業の実施に関し必要な事項は,町長が別に定める。

この告示は,平成29年2月1日から施行する。

(平成30年告示第5号)

この告示は,平成30年4月1日から施行する。

利根町認知症初期集中支援推進事業実施要綱

平成29年1月30日 告示第3号

(平成30年4月1日施行)